サッカー部
中学の時、僕はサッカー部でした。
理由は「友達がサッカー部に入ったからついてきた」だけです。
アイドルのオーディションならついてきただけの奴が出世したりするのですがそんな物語は幻(まぼろしー!)
僕はユニークな運動神経をしてたのでずっとスネでボールを蹴ってたり普通に手で持ったりの毎日が珍プレー。
普通の靴でやってた僕を見かねて「お前はとにかくスパイクを買え」と先輩に言われたのですが何も知らない僕は陸上用のスパイクを買ってしまい翌日スライディングした時「殺す気か!」と先輩にビンタ(強)をいただきました。
試合でももちろんベンチ。後半10分で「川島、そろそろいくから準備しとけ」と言われ一生懸命ストレッチをしてたらそのまま試合が終わりほぐれきった体で家までに軽快に帰れました。
それでもなんとなく楽しかったです
一年生の時サッカー遠征で静岡に行く事になりました。しかも泊まり。みんな感激しました。
遠征当日。
早朝から皆で初めての新幹線に乗り静岡へ。着いていきなり静岡の強豪と試合の強行スケジュール。試合はもちろん惨敗でしたが僕もなかなかいい動きしてました(ベンチで)
その日の夜。
旅館に到着してまずは風呂。学年ごとに大浴場に行くのです。
そこで事件は起こりました。
先輩が僕らの部屋に来て「一年、風呂入れ!」と言われるやいなや僕らは「ヒャッハー!」と歓声を上げ大浴場に向かうのですが
山田が来ない。
ひょうきんだけど試合になればディフェンダーとしてチームを締める
山田が来ない。
「山田どしたん?」と聞けば
顔を赤らめながらわざとらしく咳こんで
「ごほごほ、風邪やねんごほ」
この三文芝居を見て一年全員が思いました。
『こいつ…、はえてるな』
もちろんあの「毛」の事です。この時期の男子にはデリケートな話題。
我々はまだ生えていません。
しかし山田牧場には一足早い春が訪れていたのです。
こうなるとどうしても確認したい。
中一男子とはそういう馬鹿な生物。
仮病を使う山田を脱衣場までなんとか連れていき脱いだ服とタオルを没収。
そして先に大浴場に入り待ち構える我々。もう入るしかない山田。
しばらく何やらもじもじしてましたが両手を上げて山田は浴場に入ってきました。
「おお!」と全員で股間に熱い視線をやると
なんと
石鹸をものすごく泡立たせ、その泡で股間を隠してました。
サッカー部の一番の思い出です。