笑っていいとも!

今から7年程

はじめて『笑っていいとも!』に出させていただきました。

企画コーナーに出演させていただき番組終了後には漫才までやらせてもらいました。

子供の頃から

『笑っていいともに出てる人間こそ芸能人だ』

と思い込むぐらい憧れの番組であったため緊張で本番前にはそれはそれは震えあがりました。

もちろんタモリさんとも初対面。

緊張で萎縮したままステージに登場した僕にかけてくれたタモリさんの第一声は

「君、台湾の獅子舞みたいな顔してるね」

でした。

一発でグサッと核心をついてきたあだ名にさすがだなと感嘆しました。

ちなみに田村は

「…流木?」

でした。

二度目の笑っていいともに出た時、タモリさんはたっぷり間をとって田村に

「ん~、うんこみたいだね」

と比喩してくれました。

あれだけ言葉を知っておられるかたが「うんこ」と決めたのですから田村はやはり「うんこ」なのでしょう。

その日は他の共演者からも田村が何を言おうがうんこと呼ばれ大盛り上がりのまま生放送は終了。

楽屋に戻って一息ついていると当時のプロデューサーの方が僕らのもとに訪れました。

「いやー、良かったよ、大盛り上がりだったね」

なんて甘い言葉をかけられるのかと思いきや

「うちはお昼の生放送だよ!わかってんの?うんことかそういうので笑いとるのやめてくれないかな!」

そしてバタンと扉は閉められました。

自分では何も言わず綺麗にメイクまでした顔で生放送に出ただけなのになぜか怒られた田村は室内犬のような目をしていました。

また別の日、生放送のCM中にタモリさんがノートに何か落書きをされていたのでコソッと見ると

そこには顔の輪郭から目と口がはみ出た謎のキャラクターが描かれていました。
不思議そうに見守る僕に向けてタモリさんはこういいました。

「これ、お前の顔」

今でもその絵は額に入れて部屋に飾らせていただいてます。

大切な「笑っていいとも!」の思い出です。

でんごんばん CIDER inc.